DVについて

離婚の大きな原因の一つにDVがあります。DVとはDomesticViolenceの略で、家庭内での配偶者による暴力のことを指します。通常は、夫の方から妻へ向けられる場合が多いのですが、逆に妻から夫への暴力もあります。

当事務所では、DVで悩む方が安全に離婚するための方策をご説明します。通常、離婚は夫婦の話合いから始まります。この話合いによる離婚を協議離婚と言います。しかし、DVが原因となると話合いによることはできません。もし、あなたが夫(DVの加害者は通常夫が多いので以下「DV夫」といいます)に離婚を切り出したとします。すると、DV夫はそれ自体を妻の自分に対する裏切りとか反抗としてとらえ、あなたに暴力をふるう可能性が高いのです。これでは離婚の話合いはできません。だから、DV夫と2人きりで離婚の話をするとか、直接交渉することはやめましょう。第三者の専門家などに交渉を依頼しましょう。

また、DV夫との離婚を決意したのなら、まずは話合いではなく別居するべきです。あなたが離婚したい意向であることがDV夫に分かると、それを原因にしてDVがさらに激しくなることもあります。離婚の話を進めるよりも、まず自分の身を護ることが大切です。そして、別居に当たっては引越しを夫に知られないようにすることです。あなたが出て行けば、DV夫はあなたを探し出そうとするでしょう。DV夫が知っている親戚や友人のようなところに行くことは避けましょう。DV夫に別居先を知られないようにするには以下の2つの方法があります。

一つは住民票を移さないことです。住民票を移さなければ、DV夫が別居先を知ることができません。どうしても住民票を移さなければならにのであれば、住民票に閲覧制限をかけることです。これにより住民票をDV夫は閲覧できません。もっと、強力な方法としては、保護命令があります。保護命令とは、裁判所が、DV夫に対して、裁判所が被害者(あなた)に近づかないように命じるものです。

離婚の話合いの方法は、調停を選びましょう。
前述のようにDV夫に直接面接して離婚の話しをすることは危険です。
そこで、調停離婚です。調停離婚とは家庭裁判所で調停委員を間に挟んで夫婦が話合い、離婚する方法です。調停離婚をするためには家庭裁判所に調停を申し立てる必要があります。申立ては、あなた自身でもできますが、申立後の離婚条件の話合いなどもあるので、なるべく弁護士に依頼した方がよいと思います。特にDVの場合、あなたに弁護士がついているんだということが分かるとDV夫の中にはうって変わって大人しくなる人もいます。

DV夫の場合、概して妻に対して暴君なのですが、外部の者に対しては非常に小心だったりするのです。しかし、それだけに行動が急変することもあり予想のできない事故が発生したりします。ここまで説明したように、DVの被害に遭ったらまず身を護ることが大切です。しかし、直接離婚を切り出したり、何も考えずに家を出ると、状況が悪化して命の危険にさらされることもあります。このような事態を防ぐためにも、早いうちに弁護士に相談しましょう。

 

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